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2008年6月 3日 (火)

酒見賢一著『後宮小説』 おくればせながら感激しました

『腹上死であった、と記載されている。』
という、第一回ファンタジーノベル大賞受賞作、そして、アニメ化された、小説の書き出しとは思えない、以外な一文ではじまる、この酒見賢一著『後宮小説』をたまたま、週末の日本の本屋で見つけた。

以前から、というか、出版されて、本が出た当時から、存在はしっていたが、アニメの原作かなとおもい、全く手にとったことも、表紙をめくって、一ページめくったこともこの19年間なかった。そして、この週末も、こちらにきて、ちらちら平積みの文庫コーナーを物色していて、恩田陸さんの『小説以外』というエッセイ集をみつけて、立ち読みしていたら、どうやら『後宮小説』がすごいとかいてあって、ふっと、見回すと、一冊だけちょこんと、目のまえにすわっていた。4年目ですが、その表紙をみて、とても日本で見知ったタイトルの本を見つけた喜びもあり、ほんの一ページ目をチラ見するつもりで、片手でぴらっとめくったのがいけなかった。気がつくと、10分もたっていないのに、もう、50ページばかしよみすすめている。そのままレジへむかった。

 幻想的な世界を、著者独特の功名な語り口で、読者を「後宮」という不思議な空間のある物語の世界へとどんどんみちびく力は、デヴュー作とも思えない円熟の小説家のような手腕で気がつくとすっかり物語の世界の中に取り込まれてしまっていた。主人公の銀河という少女をとおしてのある後宮の物語が、淡々と、これでもかと、興味深いエピソードがちりばめられていて飽きる間もなく最後まで読んでしまった。そして、なにより、久しぶりに、感動して、泣きそうになってしまった。なにが感動のもとかは、種明かしするわけにもいきませんので、ぜひご一読を。

だまされたとおもって、本屋さんで、一ページだけめくって「後宮」のなかをそうっとのぞいてみてください。かえれる保証はありませんけどね。

 

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