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2008年6月 3日 (火)

綿矢りさ著『蹴りたい背中』関西青春小説 

先ほど申し上げた酒見賢一さんの『後宮小説』と一緒にかってしまったのが、この綿矢りささんの芥川賞受賞作『蹴りたい背中』。

理由は、同じく、本屋で、久しぶりに背表紙をみて、懐かしくおもったから。といっても、『後宮小説』と同じく、何度も本屋で、その文庫、単行本の表紙とも、見かけたが、その当時は、どうも、芥川賞とか、なんとか賞方面には食わずぎらいであり、一ページもそれこそめくったことがなかった。『後宮小説』を買うことにきめて、ふとみると、この本もなんだか久しぶりだが、ほんだなにちょこんとすわっている。もしかしたら、さっきみたいに、実はすごいほんなんじゃないかなとほのかな期待をもって、また、一ページめくってみた。すると、さっきと手合いはちがうが、気がつくとまた話しのなかに引き込まれていて、どんどん読み進めてしまう。

 ただ、一つ、『後宮小説』とことなることは、以前にテレビで、見た綿矢りささんのインタビューのときのなまり、しゃべり方がおもいだされ、あたかも頭のなかでは、彼女の関西風アクセントのナレーションがながれていて、なんか気がつくと、頭のなかの主人公の中学生の顔も綿矢さんがぽこっとはまりこんでいる。ううん、テレビの力恐るべしとおもいながら、よみすすめていると、著者はきっと意図はしていないだろうが、この話し、ほんとに彼女の声でナレーションされるととてもいい。『後宮小説』と平行でよんでいたが、こちらはこちらで、関西風青春小説の(関西風というのは私がかってにそう思い込んでいるだけですが)形をとおした、じれったい気持ちを胸にストレートにくる形でつっこんでくる心地のよい小説でした。

 こちらも一ページメクってみることをおすすめします。

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